ナインアワーズとNTTデータ、協業で「スリープラボ」を開業
カプセルホテルを運営するナインアワーズとNTTデータが協業し、「ナインアワーズ品川駅スリープラボ」を開業しました。宿泊者の睡眠データを分析し、新たな睡眠関連サービスの開発を目指す取り組みで、異業種連携によるデータ活用の新たな動きとして注目されます。
スリープテック・CBD・睡眠トラッキングの現況分析
睡眠業界は、人々の健康意識の高まりとともに急速な成長を遂げている注目分野です。2023年時点で世界市場規模は約72兆円に達し、2030年には110兆円規模への拡大が予測されています。特に日本では、OECD加盟国中最短の平均睡眠時間7時間22分という深刻な睡眠不足問題を背景に、スリープテック市場が急激に拡大しています。
現在の睡眠業界は、従来の寝具や睡眠薬中心のビジネスモデルから、AIとデータ活用を軸とした次世代型サービスへと転換期を迎えています。ウェアラブルデバイスによる睡眠トラッキング、CBDサプリメントの普及、パーソナライズされた睡眠改善プログラムなど、多様なアプローチが展開されています。
矢野経済研究所の調査によると、国内スリープテック市場は2023年の95億円から2027年には160億円へと拡大する見込みです。この成長を牽引するのは、企業の健康経営への取り組み強化と、個人の睡眠に対する意識変化です。
カプセルホテルを運営するナインアワーズとNTTデータが協業し、「ナインアワーズ品川駅スリープラボ」を開業しました。宿泊者の睡眠データを分析し、新たな睡眠関連サービスの開発を目指す取り組みで、異業種連携によるデータ活用の新たな動きとして注目されます。
メンタルヘルスケアアプリを提供するUpmindと東京大学の共同研究により、瞑想の習慣が睡眠の質を改善することが確認され、国際学術誌に論文が採択されました。企業が抱える従業員の生産性低下やメンタル不調といった課題に対し、エビデンスに基づいたソリューション提供の重要性が示されました。
市場調査会社の矢野経済研究所は、国内のスリープテック市場が2023年の95億円から、2027年には160億円に成長するとの予測を発表しました。健康経営への関心の高まりから法人向けサービスが市場拡大を牽引し、また「睡眠×エンタメ」といった新たなアプローチも広がっていると分析しています。
楽天グループは、「楽天市場」の購買データなどに基づき、「睡眠メシ」「令和の眠活」「スリープツーリズム」を2025年のトレンドとして予測しました。2024年の睡眠関連商品の流通総額は2019年比で約6.4倍に拡大しており、消費者の高い関心が伺えます。
市場調査レポート販売のGlobal Informationは、ウェアラブル睡眠トラッカーの世界市場が2024年の144億米ドルから、年平均成長率10.8%で成長し、2030年には266億米ドルに達するとの予測を発表しました。睡眠障害の増加や健康モニタリングへの関心の高まりが市場を牽引していると分析しています。